汚れた街の汚れなき天使



時間に多少余裕のあった俺は昨日の店の前をぶらぶら歩きながら行く事にした。



夜とは全然違う昼間の歌舞伎町。


カラスがゴミを漁り、ネオンは光っていないとただの古びた看板にしか見えない。


【ナイトフェアリー】


昨日の看板が目に飛び込んできた。


夜の妖精。

キミが妖精なのは夜だけなんだろうか??

それとも昼間は??



営業時間PM12:00〜AM24:OO

奥にしまわれた電光掲示板に笑顔のキミがいた。



こんな人通りの多い所で顔を出すなんて大丈夫なんだろうか??

どこか遠くから来ているとか?だったら平気なのかもな。




あぁ〜もう宝くじでも当たんねーかな??

そしたら、キミを一日中買い占めるのに、なんて。




小学生かっ!!




俺やっぱどうかしてる。


頬をペシペシ叩いて取引先へと向かった。