『どういう訳か、指輪は強引に引っ張っても取れない』


修二は力強く指輪を引っ張った。


『んっ?』


そんな修二の耳にふと銃声が聞こえた。


『わずかに銃声が聞こえた…』


修二は銃声の聞こえた方を振り向いた。


『殺し合い…』


修二はボソッと呟き、拳銃を握り締めた。


そして、その手は若干震えていた。


『ここで生きるためには…人の命を絶つ覚悟が必要だ。俺にその覚悟があるのか…俺に…』


修二はうつむき、自分自身に自問自答した。


ズキューン!!


そんな修二の顔の真横を、銃声と弾丸が走り去った。