『罪を償う…』
修二はひとり呟いた。
『ああ、この死滅島で“死”を持ってして罪を償うと決めたんだ。だから俺はここで最後の一人になって“自由”を手に入れようなんて、1㍉も思っていなかった…』
亮はそう言って、静かに目を閉じた。
『思っていなかった…?』
修二は首を傾げた。
『思っていなかったさ…今日お前と会うまでな。お前と会って、何となく気づいたんだ。“死”を持ってでは罪なんて償えないって事がさ。“死”を持ってしたって、それは罪から逃げてるだけだ…生きてこそ罪を償える…だから俺は生きて罪を償い、同僚の家族に頭を下げたいんだ』
亮は決心したように目を大きく開いた。


