『亮さん…。でも、その話を聞いている以上…現場に駆け付けた警察は事故だとは思わなかったのかな?』
修二は疑問を浮かべ、首を傾げた。
『さあな…次の日に警察に逮捕状を突き付けられ、殺人罪として俺の腕に手錠をかけられた。端から見れば、ちゃんと調べもしない理不尽な逮捕だったかも知れないが…俺はこれで良かったと思ってるよ』
亮は自分に言い聞かせるように頷いた。
『ど、どうしてですか?』
修二は亮の言葉に戸惑いを浮かべながら尋ねた。
『事故で片付けられるよりも、逮捕された方が罪を償う事ができるからさ』
亮はそう言ってまた頷いた。


