『君はまだ16歳じゃん。これからの未来、きっと今日よりもたくさんの楽しい事に出会えるから…だから生きる事を終わらせないで。今を…今を生きて…』


青年はそう言って、女子高生の目を見つめながら笑顔で頷いた。


『どうして…どうしてそんなに“生きる”事に対して気持ちが強いの?』


女子高生は涙を零しながら青年に尋ねた。


『うん…、こんな世界でも良い…悪魔になってでも良い…それでも生きたいと願った奴らがいたから…生きたくて生きたくて生きたくてたまらかった奴らを知ってるから…だから…だから…』


青年はそう言って、言葉を詰まらせた。


『もう大丈夫…私、生きる。もっともっと生きて、私だけの物語の続きを見たい』


女子高生は言葉を詰まらせた青年に対して、涙を流しながら自分に言い聞かせるように何度も頷きながら告げた。


青年はそんな女子高生を笑顔で見つめたのだった。