『逃げ道はあるさ』


青年は歩道橋から下の道路を見下ろしながら呟いた。


『逃げ道って…まさか…』


下の道路を見下ろす青年に女子高生は戸惑いを浮かべた。


『怖い?』


青年は道路を見つめながら女子高生に尋ねた。


『死ぬのが怖くないんだから…こんなもの…こ、怖くなんてないわ!!』


女子高生は強がって告げた。


その言葉を聞いた青年は小さな笑みを浮かべた。


『捕まえろ!!』


挟み撃ちをした警察官たちが、歩道橋の中心にいる青年たちに駆け寄った。


『行くぞ!!』


青年は歩道橋の柵によじ登り、柵の上に立った。