チュン…


チュチュン…


薄暗い食料庫の天井の隙間から、優しい朝日と小鳥のさえずりが差し込んだ。


『うん…』


木箱にもたれながら体育座りをして、眠りについていた修二が目を覚ました。


『朝か…。雨…上がったんだ…』


修二は天井の隙間からこぼれ落ちる陽の光を見つめた。


『みんな…』


修二の目からふと涙がこぼれ落ちた。


『結局俺には何も出来なかったし…誰も救えなかった…。もう…辛いよ…。一体何を信じて…何を恨めば良いのか…』


修二はうなだれるように顔をうつむけた。


ひとりぼっちになった修二に色んな思いが押し寄せてきた。