『誠也!?誠也さーん!!』


修二は悲痛な声で叫んだ。


薄暗い食料庫内に、修二の叫びが響き渡った。


『また…また目の前に…目の前にいる人を救えなかった…。もう、いらないよ…いらないよ、人の死なんて…もういらないよ!!』


修二は悔しさのあまり、力強く噛んだ唇から血が流れた。


『亮さん…公太…玲子…誠也さん…みんな…。生きて帰ろうって約束したのに…約束したのに…俺、ひとりぼっちになっちゃった…ひとりぼっちに…』


修二は顔を俯け、一人震える声で嘆いた。


一緒に生きて帰ろうと約束した仲間たち…


約束は命と同じように儚く散って行ったのだった。