『そや、杏菜と言う人間はこの世には存在してないねん。どういう訳なのか…杏菜の両親がこうなる事を見据えていたのか…事情はサッパリわからへんけど、杏菜が生まれた時に杏菜の両親は杏菜の出生届けを提出してへんみたいやねんな』


四季神時也は真相を説明した。


『本当か?』


上山翔は驚きながら杏菜を見た。


杏菜は笑顔で頷いた。


『出生届けがだされてへん以上、杏菜の存在は認められてへんねんな。だから、どんなけ政府が調査しても杏菜の存在はわからへん。政府も知らんそんな人間こそ、希来夢のリーダーに相応しいと俺は思うねんな。杏菜は政府からしたら希来夢の人間じゃないから、あわゆくば政府側に潜入なんて出来るしな。ハッハハハ』


四季神時也は高笑いをした。