『150年前…もしも希来夢が世界を無に帰し、新しい新世界を作り上げていたらどうなってた?今よりもきっと、どんな人間にとっても住みやすい世界になってたとあたしは思うわ。今のこの世界がどん底だからね。だから今からでも希来夢の描いた理想郷を作らなくちゃならない』


水無月あおいはそう言って、修二を見た。


『だからって…そのために世界政府を倒すのかよ?』


修二は水無月あおいに尋ねた。


『あたしたちは何も世界政府と殺り合いたい訳じゃない…奴らがあたしたちの邪魔をするから殺り合うのよ。世界が敵になろうとも、希来夢は希来夢を信じるわ』


水無月あおいはそう言って、誇らしげな表情を見せた。