『相沢誠也も橘玲子も死滅島に連れてこられる理由は一応あった。やけど…修二、修二だけはどうしても理由がなかったんやなぁ…』
四季神時也はそう言って、難しい表情を見せた。
『そこであたしが協力したの』
杏菜はそう言って、修二に歩みよった。
『ま、まさか…』
修二の脳裏に雨降りの工場の駐車場での事件の映像が浮かんだ。
『他の希来夢の生き残りはこの島で揃うのに、霧雨幻十郎の血をひく修二がいないのはおかしいからな。そやから…そやから修二も殺人犯に仕立てあげさせて貰ったわ』
四季神時也はそう言って笑顔を見せた。
修二は拳を強く握りしめ、信じられない表情を見せていた。


