空に昇った太陽の光が照らす、優しい波の音が響く海岸に修二たちは出た。


そこには数人の黒ずくめの遺体と銃弾や拳銃が転がっていた。


そして、たなびく海風によって舞い上がった砂が…黒ずくめたちをそっと優しく埋めて行った。


『亮さん…』


修二は海岸を見回し、亮の姿を捜した。


『あれは?』


修二は海の中に浮かぶ何かに気づき、海へと足を慌てて踏み入れた。


そして修二は海に浮かぶある物をそっと拾い上げた。


『亮さん…』


修二は海の中から拾い上げた亮の持っていた家族の写真を見つめた。


そしておもむろに写真の裏を見た修二の目から、無意識のうちに涙がこぼれ落ちた。


その写真の裏には“愛してる”と血でかかれていた。