アライブ



『貴様…』


亮が目を向けた海岸には、警察官が半透明のプラスチックの容器に入ったガソリンを持っていた。


そして、その警察官の背後には黒ずくめの男たちが数十人いた。


『警察官に…FEEDの連中か…』


修二の額から汗が流れた。


『このガソリンがなければ、そのモーターボートもただのガラクタだな』


警察官はそう言って、ガソリンの入った半透明のプラスチックの容器を見せびらかした。


『お願い!!あたしたちを逃がして!!』


橘玲子はボートの上から警察官に深く頭を下げた。


『そんな願いは聞けないな。お前たちは希来夢の血を引いているのだから』


警察官は冷たくあしらった。