『隠れてないで姿を見せろ!!』


修二は大声で叫んだ。


『あれれ、バレていたのか…』


三人の若い男たちが木の影から姿を見せた。


『背後からお前たちを殺してやろうと思ったのに、残念だな』


一人の男はそう言って、不敵な笑みを見せた。


『頼んでも無駄かも知れないけど…お願いします。俺たちをほって置いてください!!』


修二は三人の男たちに向かって、深々と頭を下げた。


『修二?』


その姿を見た橘玲子は驚いた。


『公太がいるんだ、今は争いたくない。それにこんなとこで、命の奪い合いしたって…それでこそ腐りきった世界になってしまう』


修二は頭を下げながら、橘玲子に小声で説明した。