『でも崖から海に落ちたはずなのに…なのに、どうしてこんなところに?』


修二の頭の中はこんがらがっていた。


修二は立ち上がり、洞穴から外へと出た。


外は真っ赤な夕焼け空が広がっていた。


『何か…何か変な気分だな…』


死と隣り合わせているこの島で、生きている実感を得る変な感覚に修二は襲われた。


そして静かにざわめく波の音が、余計に修二に変な感覚を与えた。


そんな修二は背後から気配を感じ、後ろを振り返った。


すると、振り返った先には茶髪の髪の長いボロボロの白いシャツを来た女性が、握り締めた拳銃の銃口を修二に向けていた。