すると突然、上からの風が細い通路を通り抜け修二たちのいる底に流れ込んだ。


それと同時にまたメロディーのようなものが流れた。


『メロディー?』


修二は耳を澄ました。


『そうか…メロディーの正体はさっきいた広場の煙突型の天井から入り込んだ風が、この狭い通路を吹き抜けた時に起こるんだ…まるでリコーダーのように。そして底にたどり着いた風が様々な氷柱や氷筍に当たる事によって音階が生まれてメロディーのように聞こえるんだ』


亮は謎が解けたかのようにスッキリとした表情で告げた。


『なるほど…そうだったんだ』


修二も納得の表情を見せた。