『この穴の中から冷たい空気が…』
亮は穴の前で空気を感じた。
『鍾乳洞自体、中は気温が低い…それよりも気温が低いこの穴の中…行ってみるか?』
亮はそう言って、修二に尋ねた。
『行こう。でも狭く小さな穴だ…人一人が屈んで何とか通れるくらい…』
修二はそう言いながら、公太を気にかけた。
『あたしは公太とここで待ってるわ。こんな状態の公太を置き去りになんて出来ないし…』
橘怜子はそう言って、公太の頭を撫でた。
『でも…』
修二はそんな橘怜子と公太を心配した。
『大丈夫や、俺も二人とここで残る。レディーと子供をほっとかれへん』
四季神時也はそう言って、修二に頷いた。