『誠也、先に行け!!』


上山翔はそう言って、相沢誠也にアゴで合図した。


『な、なに?先にって…お前は?』


相沢誠也は戸惑いながら尋ねた。


『コイツらを片付けてから追いかける。鍾乳洞の中まで追いかけて来られたら、逃げようがないからな』


上山翔はそう言いながら両手に拳銃を構えた。


『一人で大丈夫なのか?』


相沢誠也は心配そうに尋ねた。


『俺は元自衛官だぜ!!こんな修羅場なんて朝メシ前だ』


上山翔はそう言って、笑顔を見せた。


『ふん、格好つけやがって…じゃあ、中で待ってるからな』


相沢誠也はそう言って、手を振り鍾乳洞の中へと入って行った。