『さあな。明らかにこの島にいる俺たちみたいな犯罪者とは違うみたいだがな…。多分、俺の勘が正しければ…奴ら黒ずくめは政府側に雇われた武装集団で…つまり、奴らがいるこの辺り一体には“何か”があると…』


上山翔は考え込みながら告げた。


『俺たちの命を奪ってまで知られたくない“何か”があると?』


相沢誠也は首を傾げながら上山翔に尋ねた。


『ああ…そして、いかにも怪しいのがこの洞穴だ』


上山翔はそう言って、自分の背後にある洞穴を指差した。


『洞穴?』


相沢誠也は上山翔が指差した洞穴に目をやった。


『少し中に入って見たが…洞穴は洞穴でも鍾乳洞みたいだがな』


上山翔は洞穴の様子を語った。