『な、なによそれ…あたしたちに殺し合いをさせて、それを見て楽しんでるなんて…』
橘怜子は悔しそうに唇を噛んだ。
『星徒・希来夢(セイト・キラム)…』
修二の話を聞いていた公太がふと呟いた。
『えっ?』
突然の公太の呟きに、修二たちは戸惑った。
『星徒・希来夢はこの島で暮らしていた島民たちが属していた教団とでもいえば、わかるかな?』
公太は修二を見てわかりやすく答えた。
『教団?』
亮は首を傾げた。
『よくはわからないけど…この星に希望と平和という自らの夢を強く願っていた団体だったらしい。ここに来る途中、廃屋の中で見つけた日記にそんな事が記されていた』
公太は素っ気なく告げた。


