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相馬璃兎と暮らし初めて一月が経ったある日、あたしは奴に素朴な疑問をぶつけてみる。
「ねぇ、なんでこの仕事しようと思ったの?」
奴の見た目からすれば、家事が好きそうには到底見えないワイルド系。
なのに毎日、長身を丸めて隅々まで掃除して。
朝昼晩、あしたがいればおやつまで手作りで作ってくれる。
ぶっきらぼうで、何を考えているか分からないタイプなのに、気が利いていたりもする。
「……なんだ突然に」
お茶をいれ、休息タイムに入っていた奴が読んでいた本から顔を上げた。
なんだって、前から思ってたんだけどさ。
「だから、なんでこの仕事してんの?」
再度聞き返すと、本にまた目を通しながら器用にも言った。
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