『それと、特別な奴にしか名前も呼ばせねぇから』


特別な人しか名前で呼ばず、特別な人にしか名前を呼ばせない。


そんな彼………



「璃兎………」


ううん、璃兎の名前を初めて口して実感した。


あー、やっぱり好きだなって。


「何、照れてやがる」

「なっ、あんただって!」

「ほら、お前も"あんた"っつった。 これで、あいこだな」

「う〜っ!」





相馬璃兎。

超傲慢で俺様な家政婦。

でも子煩悩で、面倒見がいい。


「さてと。帰ったら、また扱きに扱きまくってやるから、覚悟しとけよ?」

「えっ! あたし、課題が…」

「それも含めて教えてやらぁ。 早く完璧な女になれよ……」



ぶっきらぼうで、時々ムカつくけど。

やっぱり、彼が好きみたいだ。






「俺のためにな、由梨」



あたしの恋の相手は俺様。

だけど、甘い恋愛が始まるまで、まだ一年は我慢です!


くっそー! 絶対、良い女って言わせてやるんだから!





恋の相手は俺様王子!?
2010.10.18*END

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