そんな私を勇将先輩がふわっときしめる。



「気良、好き。やから不安にならんで…?」



勇将先輩は優しく口づけをする。



夕暮れの日差しが観覧車を包んだ。



私は勇将先輩の体温に縋るしかなかった。



私っていつからこんなにも弱くなったんだろう。



勇将先輩に出会う前には人と深く関わらないように生きてきたから、こんな感情、知らなかった。



きっと…この溢れる気持ちは勇将先輩が私にくれた気持ちなんだね。