男達が逃げようとしている。



「逃がすと思ってる?」



日和がニッコリ微笑み、指の骨を鳴らした。



目が笑ってないよ、日和。



日和はまるで獲物を狙うハンターのように、逃げ惑う男達を薙ぎ倒す。



『秒殺』とはこのことだ。



つか、『五十人斬り』って何…?



「勇将先輩、準備いいですか?」



日和がいつもの優しい喋り方になる。



「バッチリや。」



いつの間にかそこにいた勇将先輩言う。



勇将先輩は全身黒ずくめでいつもよりデカイバイク。



龍太郎が三人を縄で縛っている。



「何するんすか?」



「ええから、見とき。」



勇将先輩が私の頭を軽く叩くとそのバイクに跨がった。