「なんだよ、邪魔してんじゃねえよ。」



男の一人が日和に飛び掛かる。



日和はそれを私を支えたまま交わすと、相手の腹に強烈な膝蹴りをお見舞いする。



「気良、危ないので、下がっていて下さい。」



相手が倒れ込み、その隙に私に囁く。



やっぱり、この人は日和だ。



だけど尋常じゃないくらい喧嘩強くない?



あの紳士的な日和に喧嘩なんてピンと来ないよ。



「まさか!…こいつ、五十人斬りの柊だ!」



蹴られた男が叫ぶと、他の二人の顔がサーっと血の気を引く。