私が膝を立てて座ったタイミングで保健室のドアが開く。



「龍太郎ー?…って、気良、どないしてん?具合悪いん?」



勇将先輩はベッドに座る私に心配そうに顔に触れる。



昨日の出来事から男の人が怖くなっていた私はその手を振り払ってしまった。



私のあからさまな態度に勇将先輩は傷ついた顔をした。



「俺、何かした…?」



私は首を横に振る。



「なら、どないしたん?」



勇将先輩の言葉は語尾が震えていた。



私は意を決して、勇将先輩に全てを話した。



話が終わると、しばらく沈黙が流れる、



「気良、襲われかけたてことは、何されんかったんやな?」



「龍太郎のおかけでなんとか。」



私が言うと、先輩が安堵の溜息をついた。