「し…俊さん、窒息する。助けて下さい。」



訝しげにこちらを窺っていた俊さんだったが、状況を察知したらしく、勇将先輩を私の横に転がした。



「はぁ…死ぬかと思った。」



「俺は最中かと思ってビックリして死ぬかと思った。」



俊さんは手に持っていた箱の何かを勇将先輩の荷物の中へ詰めた。



「何すか?今の。」



「いや、何でもないよ。男のエチケット、的な?」



男のエチケット…?



「俺の"俺"やらエチケットやら、なんか男って大変っすね。」



「ああ、大変よ。特に、勇将みたいな不憫な奴はなぁ。」



…やっぱり男って、意味分かんないわ。