兄ちゃん達がさっさと出て行くと芹澤さんも立ち上がった。



「まぁ、二人で話したいことあんだろ!俺は帰るから。」



「すんません。芹澤さん。」



「本当に世話が焼ける。…あと、気良、お前は雅は雅さんって呼ぶのに、俺は芹澤さんか?淋しいなぁ。」



最後にふっと笑って部屋を出て行った。



やっぱりイケメンだ、と思わずにはいられないな。



今度こそ二人きりになった私達。



「なんか、私の勝手な思い込みが、迷惑掛けちゃいましたね。」



「俺もあのときファミレスに気良がいたの知っとったのに、言い訳したなくて何も言わんかったから。嫌な思いさせてすまん。」



勇将先輩が私の手を自分の手で優しく包み込んだ。