「どうした?り…ん。」



凜が足を止めた理由…。



それは…。



私達の目の前に、勇将先輩と昨日の女の人がいたから。



「ゆ…し先輩。」



勇将先輩はその女の人と仲良さそうにこっちへ向かってくる。



私は傷口に、まるでタバスコを塗られたような



そんな鋭い痛みが走った。



固まったまま動かない私を凜が咄嗟に引っ張って歩いているのも、私にはよく分からなかった。



勇将先輩、もうこれ以上、信じることは出来ないみたいです。



痛い…苦しい。



こんな気持ちが「好き」という気持ちなら、知らなきゃ良かった…。