「な、俺が少しでもハゲるのが遅れる方法、教えたろか?」



「そんな方法あるんすか?」



私は勇将先輩の胸板から顔を離し見上げる。



すると、その先には普段の綺麗な笑顔とは違う、悪戯っ子のような顔。



見れたのは一瞬で、私の唇はその薄い唇に捕えられた。



「今のが方法や。人はな、愛でフェロモン出るねん。」



「…先輩、意味不明。」



私の一言に困り顔の勇将先輩。のち、苦笑い。



「そういうとこやねんなぁ、塩キャラメルの塩部分。」



やっぱり、先輩は不思議だ。