夏休みも過ぎて9月後半になった。



勇将先輩は受験に向けて頑張っている。



私達はデートするでもなく、たまに先輩がうちにご飯を食べにくるくらい。



凜によく「淋しくない?」って聞かれるけど、決まってこう答える。



「淋しいことなんてない。私はこのままで充分。」



今の私は全日本選手権にむけて忙しくって色恋沙汰どころではなかった。



それ以上に勇将先輩が頑張ってるのを私の時間で邪魔したくなかった。



だって、やっぱり私は私、先輩には先輩の道があるんだから。