この香りがすると…

隣に龍美がいるような気がするから‥



寂しさが、ちょっとだけ消えるの‥





「さて、行こうかな…」


私はタバコを灰皿で消し、気晴らしに出掛けることにした。






………………
…………
……



行き慣れた道を、ゆっくりと歩く。


風が私の髪を揺らし、通り抜けていく……








私は一度だけ来たことのある建物を見上げたあと、その中に入ることにした…




久々来たな。

全然変わってない…


見覚えがある廊下を歩き、左右に飾られた絵や彫刻を見物する。