フリーズしたままだった自身だが、流石にそれでルシを押しのけようと暴れる。

「なっ。何するんですか!サッサとどいて、真っ裸止めるか人型止めるかしてください。」

自身でも、人間の限界まで真っ赤になった事を感じる。

全力で暴れているにも関わらず、ルシは涼しい顔だ。

それどころか。

「くくっ。トマトより赤いぞ、ツキヨ」

頬をつつかれた。

プチっ…。

自身の中で何かが切れた。

自身が暴れても動かなかったルシを突き飛ばし(火事場の馬鹿力)、手のひらから柄を引っ張り出す。

「そこにナオレ。成敗してくれるワ」

「お、落ち着けツキヨ。俺が悪かったから月光(刀)はよせ!」

なっ、俺服着るから。

言って、部屋の隅に畳んであった服を高速で着るルシ。

それから、仁王立ちして月光を構えていた自身の頭を撫でる。

「な、月光しまっとけ?ツキヨがあまり可愛いからからかいすぎた…」

よしよし…。

幼子にするように自身を撫でるルシ。

自身はバカバカしくなって、月光をしまう。

(はぁ…。何か疲れた…)

「…自身は風呂に入って来ます。ルシは…」

「お、俺も一緒にまた入る…」

ギロっ…。