ぶぉ〜。

ドライヤーを当てながら、ルシをブラッシングする。

ルシは気持ち良さそうに、目を細めている。

大体乾いたので、ドライヤーのスイッチを切る。

くんくん…。
ルシの体の匂いを確認する。

(よし、ケモノ臭は大分無くなったな)

満足してルシから鼻を離す。

「…ツキヨ、何か変態クサい…匂いフェチ?」

「なっ!何を言うんですか。これは確認です、確認。」

チラリと此方をみるルシの視線に、感じなくとも良いはずの疚しさを感じた。

「ふーん」

突然、人型に転じるルシ。
重さに、後ろに倒れる自身。

(ま、マズイって、この構図…)

上に乗っかった真っ裸の男を呆然と眺める。

(あ、睫長い…)

今更ながらルシの顔の良さに見とれて…。

「じゃ、俺も確認♪」

端正な顔を寄せられて、ロクに抵抗出来ずに、ルシのなすがまま。

首筋に顔を埋められ、匂いを嗅がれた。

「うーん、ツキヨ、今日はまだ風呂に入って無いのに、良い匂いがするな♪」

ついでとばかりに首を舐められた。