自身は、猫ルシを捕まえた。

「ルシ、自身は我慢出来ないのです。」

ルシは、自身の手から逃れようと、その身をよじる。

「な、なぁ、それより飯に…」

自身はルシの言葉を遮った。

「どこのボケ老人ですか、ルシ。ご飯は先ほど食べましたよ。それより、自身はもう、我慢が出来ないのです。」

さぁ。

ルシへと呼びかける。

ルシから、ずっと風呂に入っていないという話を聞き、言われてみればと気になり始めた獣臭。

とうとう耐えられなくなり、実力行使にでた。

「い、一緒に入ってくれるのか…?」

弱々しく抵抗を止めたルシが自身をつぶらな瞳で見つめた。

「ま、まぁ仕方ありませんね。一人では洗えないでしょうから…」

自身が頷いた瞬間、ルシが人型に転じた。

「あ、人型で入るなら一人で洗えますね。」

「いや、ツキヨ一緒に入ってくれるって言ったよな?約束は守らなきゃないぞ」

形勢逆転。

自身は風呂へと連行された。