恋時雨~恋、ときどき、涙~

無意識のうちにため息がもれる。


またひとつ、悩みが増えてしまった。


今度も、簡単に答えを出せるようなものじゃない。


手紙をきつく握りしめて、わたしは背中を丸めた。


健ちゃんが居ないリビングは、ただっ広い野原みたいだ。


孤独になる。


手紙の内容は、仕方のないことだ。


お父さんとお母さん、この町へはまだ帰って来れないんだ……。


どうしよう。


とにかく、健ちゃんに相談してみよう。


わたしは鞄に手紙を押し込んで、病院へ向かった。


病院に到着して病室前まで来て、わたしは立ち止まった。


どうしよう。


自分でもよく分からない。


でも、わたしは病室には入らず、引き返した。


病棟の端にあるカフェテリアの椅子に座り、わたしは鞄から手紙を取り出した。





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真央もこっちへ来ますか?
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ため息がでる。


わたしが東京へ行くということは、当然、健ちゃんと離れるということだ。


健ちゃんだけじゃない。


順也や、静奈とも離れるということだ。


遠距離恋愛だなんて、想像すらつかない。


でも。