恋時雨~恋、ときどき、涙~

永遠という言葉は、このふたりのために存在しているのかも。


そう思うわたしが、そこにいた。


「歩けないこと。車椅子のこと。確かに、負い目に感じるよ」


でも、今のぼくは。


誰から何を言われても、陰口を叩かれて、後ろ指を指されても。


そう言って、順也はわたしの目を真っ直ぐ見つめた。


「自分に嘘をつかずにいれば、怖いものなんてないんだね」


順也の両手が、わたしは大好きだ。


優しくて、穏やかで、暖かくて。


だから、きっと、順也の声は優しいんじゃないかと思う。


昔から、順也の両手が大好きだ。


順也の両手は、いつだって、わたしを前向きにしてくれる。


いい? 真央、と順也が笑った。


「自分に誠実でいれば、堂々と胸を張っていられるものだよ」


なんだろう。


なんか……今日の順也は……。


決意に満ち溢れている気がする。


桜の花びらが、ふわりと舞い上がった。


「真央はぼくの大切な幼なじみだから。先に言っておくよ」


順也が微笑んだ。


「プロポーズ、しようと思ってるんだ」


地面に積もった桜の花びらが一気に舞い上がり、そして初雪のように地に降りる。


胸が熱くなった。


「しーに、プロポーズするよ」


もう、胸がいっぱいで、わたしはただ頷くだけだった。


たぶん、わたしは、誰よりも近くでふたりを見てきたのだと思う。


突然の交通事故。


下半身不随。


別離。


想い合うふたりを引き離した、残酷な運命。