恋時雨~恋、ときどき、涙~

「何よ。同棲なんて、結婚したようなもんじゃないの」


〈違う!〉


からかわれて、わたしは恥ずかしくなった。


「じゃあ、わたし、順也を迎えに行ってから、アパートに行くね」


〈分かった。気をつけて来てね〉


静奈はバスケットボールの練習をしている順也を迎えに向かった。


わたしはスーパーマーケットで野菜を購入してから、アパートへ向かうことにした。


スーパーマーケットを出ると、優しい青空が広がっていた。


偶然ばったり会ったクラスメイトからの、思いもよらないプレゼントのおかげで、わたしは楽しかった。


年甲斐もなくスキップをしながら、帰路についた。


久しぶりに4人で囲む食卓。


夕飯の後は、少し甘いダージリン紅茶でだんらんしよう。


春が、もうそこまできている。


紅茶にはレモンを添えてみよう。


お母さんは手術も成功し、元気に回復に向かっている。


始めは不安だった健ちゃんとの暮らしにも、ようやく馴れてきた。


学校も、充実している。


すべてがうまく行き始めて、わたしは浮かれていた。


浮かれに浮かれていて、わたしは足元を見つめることを怠っていたのかもしれない。