恋時雨~恋、ときどき、涙~

始発は、6時5分。


次は、7時5分。


一時間おきにあって、最終が20時5分。


健ちゃんの字で書かれていた。


わざわざ駅に行って、調べてきてくれたのだろう。


涙が出そうなほど嬉しかった。


〈ありがとう〉


わたしが頭を下げると、健ちゃんはにっこり微笑んだ。


「何もしないで後悔するより、やれることやって後悔した方がいんけな」


健ちゃんの手話は、私の心を大きく奮い起たせた。


わたしは、順也にラインでメッセージを送った。


今すぐ、部屋の窓から顔を出して欲しい、と。


そして、わたしもリビングの窓を全開にした。


すごい!


まるで、星屑が落ちてきそうな空だ。


つめたい空気が澄んでいて、夜空がはっきりしている。


つめたい酸素を吸い込んだ時、隣の家の窓が開いた。


順也だ。


わたしは、順也に手を振って微笑んだ。


順也も手を振り返して、笑った。


「ライン、見たよ。どうしたの?」


順也の質問に、わたしは頷いた。


夜風がつめたくて、頬がぴりぴりした。


わたしは、健ちゃんから渡された新幹線の発車時刻が記されている紙を、順也に突き出した。


順也が紙を見つめながら、首を傾げる。