恋時雨~恋、ときどき、涙~

――友達に、なって欲しんけ


――よろしく、真央


――真央は、普通の女だんけな


――あのな、花火が打ち上がると、ドーンて音がするんけ


――お前、ひまわりみたいに、元気に笑うんけ


――我慢すると、鼻が伸びるんけ


――真央の涙は、一等賞だんけ


――約束、だんけな。日曜日、むかえに行く


わたし、あなたと、小指を結びました。


そうしたら、たくさんの音が見えるようになった。


ペンギンが水に飛び込む。


ドボン。


アヒル。


グワグワ。


ゾウ。


パオー。


ヒツジ。


メエー。


サル。


きー! きー!


わたしはうさぎに、あなたはライオンになりたくて。


――かっこいいから。強いし


――友達とか、耳が聴こえない、の前に、真央は女の子だんけ


――真央と一緒にいたい


――おれ、真央の音になりてんけ


真央のお願いが、全部、叶いますように


――真央のこと、分かりたい


――同情じゃねんけ


――真央が望むなら音になる。真央が望むなら、声になるんけ


――真央の、いちばん、大切な人に、なりたい


――真央のいちばんにしてください。真央のことが、好きだんけ


――手話、勉強したんけ。真央と話がしたかったから


――耳が聴こえても、聴こえなくても、おれの気持ちは何も変わらねんけ


――だから、付き合ってください