「そら、捕まえた!」 「きゃー!」 参道脇の木の下で、市哉は幸子を抱きかかえた。 小さな体がふわりと宙に浮いたかと思うと、あっという間に肩車をされている。 「幸子ちゃん、元気だなぁ。べっぴんだし、成長が楽しみだ」 額に汗を滲ませながら、市哉が紫たちの元に戻って来て言った。 「…成長」