「…ねえ、市哉さ…」 「さあ、次は甘いものを食べよう。紫ちゃん、あんず飴とべっこう飴、どっちがいい?」 市哉が、やや興奮気味に言った。 静かな場所から賑やかな場所へ戻って来て、気持ちが高ぶっているようだ。 「あ…ああ、えっと、べっこう飴」 紫はその勢いに押され、言いかけた言葉を飲み込んだ。 「よーし、買ってくるから、ここで待ってて」