再び雑踏の中に足を踏み入れると、さっきまでの熱気が戻ってきたのを肌で感じた。 「腹が減ったなぁ」 と市哉が言う。 意識してみると、たしかに紫も空腹だった。 「何か食べましょうよ」 「やっぱり、縁日といったら、たこ焼きだな」 市哉は、背伸びをして、たこ焼きの屋台を探した。