「…寝てるのかしら。最近は咳がひどくて眠れないみたいだったけど…」 紫は、恐る恐る奥の障子を開けた。 そのとき、真っ先に目に飛び込んできたのは― 座敷の畳の上に、うつぶせになって倒れている父の姿だった。 「お父さん!」