『川端医院』の看板が掲げられた建物の扉には、鍵がかかっていた。



【午後の診療は四時からです】



のたて看板が、ガラスの扉越しに見える。



中を覗いても、薄暗くて人の気配は感じられなかった。



「午前の診療が終わったばかりみたいね」



紫と房子は、建物の裏へまわった。