辺りでは、提灯や屋台の明かりが少しずつ消え始め、観客の気持ちを高ぶらせていた。



市哉と紫は、黙ったままでその様子を見つめている。



だんだん暗さを増していく縁日が、紫の目に物哀しく映った。



そうして、どれくらい経った頃か―



ようやく市哉が沈黙を破った。



「ねえ、紫ちゃん」



「…?」