紫の決心は、一瞬にして消え去ってしまった。 (せっかく勇気を出そうと思ったのに、ね) つないでいないほうの手に持っている竜の飴も、なんだか残念そうな顔をしている気がした。 (でもいつか、きっと…) まずは、また家に遊びに行かなくては。 そうして少しずつ、距離を縮めていけば、そのうちに― 紫は、淡い期待を胸に、花火が始まろうとしている夜空を見上げた。