「ごめんねー?比奈、来ないしセリに渡せって詰め寄られちゃあ…」



カナちゃんが私の傍までやって来て手を合わせて謝る。



「はは…うん。いーよ…」



力無く笑うしかなかった。


教壇前では、クラスの皆がセリに集まって私が写ってる写真を回し見しながら



「これ着たい!」
「青田もやるよなー」
「俺、スーツ着る」



などと盛り上がっていた。


先生までもが輪に入って写真を眺める始末。



恥ずかしさで私は俯く。




絶対返してもらう!!




一枚残らず!!



頭の中は

強敵!セリに写真奪還!



その事で一杯になった。