日常が帰ってきて、数日。



あたし達は晴れて『彼氏』『彼女』なんて言える関係になりまして。


妖魔の襲撃もあれからぱったりなくなったし、日常には変わりのないものが沢山残ってて。



相変わらず授業は眠いし、相変わらず由香理はマシンガントークだし、相変わらずここは田舎だ。




秋が近づいて来た。


青かった田んぼは黄金色。神山の椛は紅色。


あたしたちは緋祥さんに呼ばれてる。天狗の里で佐助と緋祥さんが話していたらしいんだけど、なんでも契約を済ませた天狗が頭領を襲名する儀式があるとかなんとか。


あたしも一緒に行くことになっていた。




…それと。