カーテンの隙間から射す朝の光。

目覚まし時計のけたたましいデジタル音。

浅い浅い眠りから現実へ連れ戻される瞬間。

体がだるい、重い、辛い……。

朝の起き抜けはとくに気持ちが悪い。

空腹のうえ口の中が渇いているから。

このままもう少し横になっていたい。

なのに――

「ねぇねぇ、俺の朝飯は?」

容赦なくとんとんと肩を叩かれる。

いかにも横着な態度、気だるそうな声。

聞こえないふりをしてると、さらに一声。

「なぁなぁ、頼むよぉ」

夫はそう言うと、再び布団を引っ被りごろん私に背を向け、もう一眠りし始めた。

あーあ、可愛そうな私、召使な私……。

心の中で一人ごち、今日も私は吐き気を抑えながら朝食の支度の為キッチンに立つ。